医師の治療計画の仕事

医師という職業は人々を苦しめる病気を診察・診断し投薬や手術といった医学的治療で病気を治し、それらの予防に対する医学的アプローチを行うスペシャリストです。医師の仕事は診察にはじまり、検査・診断・投薬指導の他、入院している患者さんに対しては回診・説明などを通したコミュニケーションが大切な役割としてあります。そして患者さんの病気を治療していく上で大切な指針となるのが治療計画です。治療計画とは患者さんが治療を受ける際、例えば実施される検査、処方される薬物、投与期間、治療にかかる総合的な期間などを示すものになります。最初の治療計画はあくまでも案となり、検査結果や患者さんに処方した薬物等の効果によってその後に行うべき医療処置は変わってきます。

医師にはその都度、患者さんの体力を含めた心身状態を考慮することはもちろん、次に行う治療アプローチによって起こりうる事象、リスク、副作用などを持ちうる知識と情報をフル回転で考え、最善の治療方針を決めることが求められます。予想していた程の治療効果が得られないとき、期待していた治療方法で効果が出ないとき、特に医療アプローチをし尽くした患者さんへの治療方法の選択はいよいよ難しくなり、例えば終末期を迎えたガンを抱える患者さんに対して化学療法ではなく、ガンの苦痛を和らげることに重点をおいた支持療法にシフトするか否かといった苦しい判断を示すことも必要な場合もあります。

こうした治療計画は、特に抗ガン剤投与による長期的な療養を必要とする白血病や、抗ガン剤と放射線治療を計画的・効果的に使うことで治療を行うガンなどの病気においては、具体的な治療の記録がより有効な治療方法を見出す貴重なデータでもあります。

患者さんに対してはクリニカルパスとして運用する病院が多くなっています。病気や入院は家族を含め患者さんの生活を大きく変えることになります。入院生活では今まで送ってきた毎日の生活とは違い、苦しい病気との闘いの中で治療や集団生活を強いられるため多くの場合、戸惑いや不安があります。またいつ退院ができるのか、どんな治療をするのか、次の検査は何なのかなど先の予測ができない生活は患者さんの不安を煽ることから、入院中の検査や治療の予定、食事や入浴などの病院での生活スケジュールを示します。特に長期的スパンで入院や療養を余儀なくされる患者さんにとって、病気と闘う心の支えにもなっています。

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